かつらを使い始めて最初の3年でやってしまった失敗

メーカーで営業をしている村瀬です。
38歳でオーダーかつらを作り、今年で14年目になります。

かつらは治療ではありませんが、日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版でも、着用は「行ってもよい」とされています。
私もかつらのおかげで、人前に出るのが苦にならなくなりました。

ただ、うまく付き合えるようになるまでの最初の3年は失敗続きでした。
これから使い始める方が同じ思いをしないように、当時やってしまったことを4つ書いておきます。

失敗1:1枚だけで回そうとした

最初の1枚を作ったとき、予備を持つという発想がありませんでした。
安い買い物ではなかったので、2枚目にお金をかける気になれなかったのです。

困ったのは2年目、生え際の毛が減ってきて修理に出そうとしたときでした。
当時の店では工場での修理に2か月近くかかると言われ、そのあいだにかぶるものがありません。
結局修理はあきらめて、薄くなったかつらを半年ほど使い続けました。

修理の料金や納期は店によって違います。
インクリーズヘアーのかつら修理のページを見ると、1,000本ほどのピンポイントの増毛なら即日、全体の増毛のような工場での修理は約45〜60日が目安とされています。
1枚しか持っていないと、この期間をどう乗り切るかで悩むことになります。

失敗2:ネットの小さな破れを放っておいた

3年目の春、つむじのあたりのネットに小さな切れ目を見つけました。
目立たない場所だったので、そのまま使っていました。

数か月後には破れが広がり、周りの毛がまとまって抜けていました。
小さいうちなら縫いとめるだけで済んだはずが、新しいネットを当てて増毛までする大がかりな修理になりました。

傷みは、毎日見ていると気づきにくいものです。
今は次のどれかに当てはまったら、店に見てもらうようにしています。

  • 洗ったあとの抜け毛がいつもより多い
  • テープを貼る面がはがれやすくなった
  • ネットや生え際の人工皮膚に切れ目やひびがある
  • 前回の点検から半年たった

失敗3:テープかぶれを我慢した

使い始めの頃は、かゆみが出ても「そのうち慣れる」と思って同じテープを使い続けていました。
赤みが引かなくなってから皮膚科に行き、テープを替えたらようやく落ち着きました。

日本皮膚科学会の皮膚科Q&A(日常品による接触皮膚炎)には、接着剤の成分などがかぶれの原因になることが書かれています。
原因に気づかずに使い続けて、湿疹が長引く人も少なくないそうです。

かゆみや赤みが続くときは、自己判断で我慢せず皮膚科で相談したほうがいいと思います。

失敗4:かつら用と地毛用の区別があいまいだった

もう一つ、ひやりとしたことがあります。
かつらの染め直し用に買った製品を、自分の髪の白髪にも使えないかと考えたのです。

結局使いませんでしたが、今思えば危ないところでした。
国民生活センターは2026年5月に、かつら用のヘナ製品を頭髪に使わないよう注意を出しています。
テストしたかつら用の3銘柄すべてに酸化染料が含まれていて、頭髪には絶対に使わないよう呼びかけています。

失敗から変えたこと

最初の3年の失敗と、今のやり方を並べてみました。

最初の3年の失敗今のやり方
1枚だけで使っていた2枚を交互に使い、修理中も困らない
小さな破れを放置した半年に一度は店で見てもらう
かぶれを我慢した合わないテープはすぐ替え、続けば皮膚科へ
ケア用品を混同したかつら用の製品は地毛に使わない

まとめ

かつらは使えば必ず傷む消耗品です。
傷みを小さいうちに見つけて直すことと、修理に出しているあいだの備えをしておくことが、長く付き合うためには欠かせませんでした。

最初の3年でこれを知っていれば、修理代も気苦労もずっと少なかったはずです。
これから1枚目を作る方は、そのときに予備と修理のことも店で相談しておくと安心です。

最終更新日 2026年10月29日 by ksig2019